債務の移行(親子間)の常識・非常識
今は、平均寿命も延びて、人生85年と言われている。しかし、そこまで働き続けられるものでもない。
融資される時、「定年退職後はどうなりますか?」と銀行に聞かれるけれど、何十年も先の事、実際のところどうなるか分かる筈は無い。
60代を迎えて子供も大きくなり、子供に家を引き継がそうと考える人は多い。そう考えた時、住宅ローン、も現役バリバリの子供に引き継がそうと考えるのは自然な事だ。銀行にとっても、収入の見込みが不明確になる高齢者より、若い世代の方がローン完済の確実性は明らかなはずだ。
しかし銀行は、この返済者の変更(債務の移行)を認めてくれないケースがほとんどだ。融資契約した本人に返済してもらうのが原則だという。原則はわかるけれど現実このようなケースは多い。自然の流れだ。
これを認めない事こそおかしくないか?
相続時清算課税と言って、所有権を今移動しておいて、死亡相続の際、税金を支払う制度があるが、このこと自体も銀行は理解を示さない。
銀行は、どちらにしろ保証会社に守られているし、債務者が死亡すれば保険がおりるのだから面倒な事はしたくないというのが本音なのだろう。
これは、国策の対応に変化出来ない銀行の非常識ではないだろうか。